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速水玲
type-B プロトタイプ013
所属/速水製薬→WRO東京支部第四班
コア位置/右脚
第四調査班の現場担当。他班の戦闘支援、作戦に対する現地住民との交渉、書類整理等雑用など、何でも屋のような扱いを受けている。本人は定時で帰って美味い酒と飯が食べたいらしい。
公私は切り分けたいタイプ。
「生き残ること」を最大の美徳としており仲間が生き残るためなら自分の犠牲すら厭わない。
生前の旧姓は「皆川」。速水製薬社長の速水祐三とは実の父娘の関係でもあった。
Side Story
『わたし』は速水製薬社長・速水祐三と、女優の皆川瑠璃との間に生まれた。
憶測と中傷から逃げるように母は地元へ戻ったが、そこでも彼女に向けられたのは侮蔑と嫌悪ばかり。
気を病んでしまった母との関係は希薄で、金銭の受け渡し以外に目立ったやり取りはなかった。学校でもいじめを受け、授業に出席しないよう担任から懇願された。
それでも「それが当たり前」と進んで受け入れていた。
それが『わたし』だった。
──しかし、わたしは鋏を手にしてしまった。
侮蔑と嫌悪、そこから生まれる苦痛。引き継がれてもいないのに、何をした訳でもないと誰もが知っていたのに、この身が受け続けた『それら』を断ち切る方法に、気が付いてしまった。
張り詰めた糸を切れば果てしなく自由だ。世界はようやく静かになった。
……同時にどうすればいいのかも解らなくなった。
衝動に身を任せ、炎に身を投じる。そこに後悔は何ひとつなかった。これで楽になれるとさえ思っていた。
見知った誰かが必死に呼びかけている。霞む視界に映った姿に初めて、声を荒げたくなった。しかし既に身体は既に動かず、声はおろか指一本動くことさえなかった。
あまりに眩しすぎたのだ。何も映さなくなって久しい瞳にそれは、毒でしかない。
そんな美しさには、もう二度と触れたくもなかった。
──硬いベッドの上、『わたし』はこれまでのことを思い返す。
傷一つない冷たい身体はまるで、その罪さえも洗い流したかのようだった。
